セカンドオピニオンについて

こんにちは！！
歯科衛生士の内野です。
寒いですね。
皆さんお体の調子は大丈夫ですか？
年が明けて1か月以上が経ちました。
節分のお豆はどれくらい食べられたでしょうか。
内野は今年めでたく30歳を迎えるので、しっかりと30粒いただきました(笑)

さて、今回の内容は、当院でのセカンドオピニオンのお話です。
何年前からか一般的になってきた言葉だとは思いますが、まだまだセカンドオピニオンを選択する患者さんは少ないように感じます。
そもそもセカンドオピニオンとはどのようなものなのでしょうか？
患者さんの中には、「他の歯医者さんに行くなんて、いつもお世話になっている歯医者さんに悪くて・・・」とか、「治療中なのに他の歯医者さんに行ってもいいのかな・・・」と、思っていらっしゃる方も少なくありません。
今回は、治療に不安があっても一歩踏み出せずにいる患者さんのためのお話です。

皆さんにはかかりつけの歯医者さんはありますか？
このブログを読んでいただいている方の中には、当院がかかりつけという方もいらっしゃると思います。
そんなかかりつけの歯医者さんで、ある治療の提案をされたとします。

例えば、Ｓさんはいつも通っている歯医者さんから、「ここの歯は、根っこの先に膿の袋ができてしまっていて、もう残すことが出来ないよ。早く抜歯をしましょう。」といわれてしまいます。
しかし、Ｓさんのその歯は揺れているわけではありません。
噛んだ時に少し違和感があるものの、まだ食べ物を噛むことが出来ました。
レントゲンを見ると、確かに歯の根っこの先に黒い影があるので、膿の袋があることは確かなのでしょうが、すぐに抜歯をするという気持ちになれませんでした。
そこで、抜歯をする以外に本当に治療方法はないかと思い、セカンドオピニオンで他院に受診しました。
そこの先生にも、かかりつけの先生と同じように根っこの先に膿の袋があるという説明を受けましたが、抜歯以外にも、根っこの再治療を行い、何とか歯を残す選択もあることを提案してもらうことが出来ました。
その場合に生じるリスクや歯の予後についても説明を受け、了承したうえで根っこの再治療を行い、歯を残すことを選択しました。
約2年半くらいその歯を使うことが出来ました。
最終的には歯は無くなってしまったのですが、治療の予後についても説明を受けており、また、歯が無くなった後の提案もしてもらっていたため、Ｓさんとしては満足でした。
歯を抜いた後は、先生と相談の上インプラント治療をし、おいしく食事ができるお口へと直すことが出来ました。

Ｄさんの場合は、歯医者さんがとても苦手で、何十年も受診せずにいたら、お口の中がむし歯と歯周病でボロボロになってしまいました。
これではまずいと思い、意を決して近くの歯医者さんに受診したところ、ほとんどの歯が残せないことが分かり、抜歯をすることになりました。
抜歯をしたことで、痛みや不具合は無くなったものの、今度は歯が無いので噛めません。
歯医者さんからは入れ歯を入れることを提案されたのですが、Ｄさんは入れ歯は嫌でした。
しかし、そこの歯医者さんではインプラント治療はしていなかったため、そもそも他に選択肢を提案することが出来ませんでした。
そのため、自らネット検索をし、インプラント治療を多く行っている歯科医院を見つけ、お口の全体的な治療計画を提案してもらうことが出来ました。
入れ歯に比べると、インプラント治療のほうが、時間も費用も掛かりましたが、Ｄさんはその後の自分の生活をより良いものにしたいと考え、インプラント治療を選択し、満足のいく結果を得ることが出来ました。

2つの例は、ほんの一部ですが、とてもよくある話でもあります。
1人の歯医者さんの提案だけがすべてではなく、患者さんの大事にしたいことは何なのか、その人にとってベストは何なのかという方が、重要視されるべきではないでしょうか。
当院にも、セカンドオピニオンを希望して来院される患者様はとても多いです。
そのほとんどの患者様が、上記の2つの例のように、今までの治療の提案に不安や不満がある、あるいは治療の選択の幅が狭いためにやりたい治療ができない等を理由にされてます。
他にも、もともと通っている歯科医院との相性や、歯科医院の専門性など、セカンドオピニオンにいらっしゃる患者様それぞれに、何かしらの背景があります。

当院では、セカンドオピニオンにいらした患者様のそんな「実は・・・」というお気持ちを大切にしたいと考えております。
悩むよりもぜひ、一度ご相談にいらしてください。
また、ご家族やお知り合いの方に、今の治療に悩んでいる方がいらしたら、セカンドオピニオンという選択肢を提案してあげてください。
きっと、その方に合う治療内容を提案してくれる歯科医院が見つかると思います。